日記・コラム
◯9/30(水)「修行だから安いは危険。」
板谷「修行期間だから給与は相場より低めで」という条件で採用するケースがあります。
採用時点では本人も納得していますが、働き始めると感情で納得できなくなる時がきます。
仕事を覚えて周りと同じように動けるほど、「同じ仕事なのになぜ安いのか」と感じるからです。
しかも修行期間でも最低賃金は変わらず適用されるので、低めの設定は毎年の改定で最低賃金を下回るおそれもあります。
採用時の納得は長く続かないので、「修行だから安い」は後で大きな不満になって返ってくると感じます。
◯9/18(金)「報酬と評価がズレる。」



上場企業の社外取締役の報酬が、2025年度に約2000万円と過去最高になったそうです。
人材の獲得競争が激しく、欧州の主要国並みの水準に近づいています。
面白いのは評価のほうで、社外取が役割を果たせているか尋ねると、投資家の4割強が「不十分」と答えました。
同じ質問を企業側にすると「不十分」はわずか2%で、見ている景色がまるで違います。
報酬を上げれば期待も上がるので、払う側と受け取る側で成果の見方がずれていないかを確かめることが大切です。
【参考:日本経済新聞(社外取の報酬、欧州並みに 25年度2000万円、過去最高 人材確保へ待遇改善)】
◯9/17(木)「求人票が契約になる。」



ハローワークの求人票は「正社員・期間の定めなし」でしたが、労働契約書は2カ月の有期になっていました。
派遣会社が期間満了を告げ、女性従業員が雇用の継続を求めて大津地裁に提訴しました。
地裁は2024年12月、契約書を交わす前の内定通知の時点で契約は成立していたと判断し、女性の請求を認めています。
会社は求人票の記載を事務担当者のミスと主張しましたが、条件の変更をどう説明したのかを示せなかった点が決定的でした。
求人票は下書きではなく契約の土台になるので、担当者任せにせず経営者が目を通すことが大切です。
【参考:日本経済新聞(求人票の雇用期間、契約書と相違 変更するなら会社に説明責任)】
◯9/16(水)「気づいた人がやる罠。」



「気づいた人がやる」という決め方が、職場にはよくあります。
掃除や備品の補充、細かな連絡ごとなど、誰の仕事とも決まっていない作業です。
一見きれいな言葉ですが、実際には気づいても動かない人が得をして、動く人に負荷が集まります。
やがて動いていた人が疲れ、全員が見て見ぬふりをする職場になります。
小さな作業でも担当を決めて業務として割り振ることが、職場を荒らさないために大切です。
◯9/15(火)「違反企業は補助金外。」



政府が、取適法違反で勧告を受けた企業を補助金の交付や入札の対象から外す方針を示しました。
2026年度中の導入をめざし、経済産業省が年内から先行して始めます。
取適法は今年1月に下請法から名前と中身が変わった法律で、買いたたきなどを禁じています。
一部の自治体には同じ例がありますが、国としては初めてです。
取引の適正さが補助金の要件になるのなら、価格転嫁はもう努力目標ではないのだと感じます。
【参考:日本経済新聞(取適法違反の企業を補助金・入札から排除 政府)】
◯9/14(月)「テレワーク助成終わる。」



厚生労働省が、テレワーク導入を促す助成金を2026年度で廃止すると決めました。
中小企業に最大35万円を支給し、就業規則の整備の相談や社員研修に使われてきた助成金です。
コロナ禍の2020年度には総額42億円が出ましたが、25年度は3500万円まで縮んでいました。
総務省が続けてきた「テレワーク月間」も今年度で終わり、表彰制度はAI活用の事例を対象に衣替えします。
助成金は役割を終えたと見なされれば消えるので、使う予定があるなら今年度中に動くことが大切です。
【参考:日本経済新聞(国の「テレワーク月間」に幕 助成金見直し、今年度まで AI活用支援にシフト)】
◯9/13(日)「保証枠を10億円へ。」



経済産業省が、中小企業向けの信用保証の上限を引き上げる検討に入りました。
いまの2億8000万円から10億円規模の新しい枠をつくり、大型の設備投資やM&Aを促す狙いだそうです。
想定しているのは売上高が年数十億円規模の企業なので、すぐに広く使えるわけではありません。
それでも国が中小企業政策の軸足を、保護から成長支援へ移していることははっきり見えます。
借りられる額よりも、何に投資するかを描けるかどうかがこれから問われると感じます。
【参考:日本経済新聞(中小融資、保証上限上げ 2.8億円から10億円に 設備投資・M&A促す 経産省検討)】
◯9/12(土)「手当に出口を決める。」



ホンダが、AIのスキルを持つ技術者を数年で3倍の1000名規模に増やす方針を明らかにしました。
社内試験でレベル1から3に認定し、AI導入プロジェクトに従事する際は月最大15万円を上乗せします。
面白いのは、AIスキルが世の中で当たり前になったら制度を終えると、出口まで決めている点です。
手当は一度つけると外しにくく、基本給と同じ扱いになって残業代や賞与まで膨らむことがあります。
始めるときに終わり方まで決めておくことが、手当を設計するうえでは大切です。
【参考:日本経済新聞(ホンダ、AI技術者を3倍に 手当、最大月15万円)】
◯9/11(金)「求人票をAIが直す。」



リクルートホールディングスが、AIで求人内容の改善を提案する機能を始めたと発表しました。
求職者の応募行動や競合の求人、労働環境の相場をもとに、週に最大1度、採用担当者へ修正案が届くそうです。
たとえばフォークリフトの求人なら、作業の9割がフォークリフトで重い荷物の運搬はほとんどない、といった具体的な書き方を勧めます。
先行して提案を受けた企業では、繁忙期の応募が2倍になった例もあるとのこと。
応募が集まらない理由は、待遇よりも「書いていないこと」にあるのだと言われている気がします。
【参考:日本経済新聞(リクルート、AIが求人支援 ニーズ踏まえた内容提案)】
◯9/10(木)「退職金が業績連動に。」



ワタミが、部長職以上を対象に業績連動型の退職一時金制度を導入しました。
期初に定めた営業利益予想の達成率で年間の積立額が動き、上振れなら最大2割増、営業赤字ならその年はゼロになります。
一方で、それまでに積み立てた分は減らさないなど、下振れ側の設計は慎重です。
対象は約120名の管理職で、一般社員は含みません。
退職金は安定が前提でしたが、どこまでを固定にしてどこから連動させるかを考える余地は、規模を問わずあると思います。
【参考:日本経済新聞(ワタミ退職金、業績を反映 部長以上に当事者意識 積立金最大2割増/赤字ならゼロ)】
◯9/9(水)「人手不足倒産が最多。」



東京商工リサーチが、8月の全国の企業倒産は830件だったと発表しました。
3カ月連続で前年を上回り、8月としては14年ぶりの高い水準です。
なかでも人手不足を理由とする倒産は4割ほど増え、8月として過去最多になりました。
飲食業の倒産も4割増え、その9割ほどが資本金1000万円未満の小さな事業者です。
人が採れないことが資金繰りより先に会社を止める、そんな局面に入ったのだと感じます。
【参考:日本経済新聞(企業倒産、3%増830件 8月、飲食業目立つ 人手不足など響く)】
◯9/8(火)「AIに選ばれる側へ。」



花王や森永製菓が、生成AI向けに自社サイトの商品情報を見直し始めました。
英調査会社が44カ国で行った調査では、AI経由のサイト流入が前年の約12倍に増えたそうです。
花王はブランドごとに情報の整理がばらばらでAIが迷う構造になっているとして、年内にも発信の指針をつくります。
森永製菓は画像やPDFに埋め込んでいた文字情報を、AIが読めるテキストに置き換えました。
採用サイトも同じで、募集要項が画像のままではAIにも求職者にも届かないのだと気づかされます。
【参考:日本経済新聞(花王・森永「AIに選ばれるサイト」に 対話通じ商品購入拡大)】
◯9/7(月)「概算要求が過去最大。」



財務省が2027年度予算の概算要求をまとめ、総額は過去最大の143兆円になりました。
前年度の要求から2割近く増え、上限を設けない成長投資枠を新設したことが膨らんだ理由だそうです。
この投資枠だけで12兆円を占め、厚生労働省の要求も過去最大の約36兆円になりました。
要求段階の数字は年末の編成で削られるのが常です。
それでも国がどこへお金を向けたいかは読み取れるので、助成金の方向性を占う材料にしたいと思います。
【参考:日本経済新聞(概算要求、143兆円前後 「天井」廃止で過去最大)】
◯9/6(日)「監査の定型をAIへ。」



監査法人トーマツが、監査業務での人工知能(AI)活用を進めると発表しました。
複数の自律型AIが役割を分担し、証憑の突合から監査調書の草案づくりまでを自動化する仕組みを6月から導入したそうです。
監査業務の8割ほどを占める定型作業をAIに任せ、会計士は減損の判定や経営陣との議論に時間を回します。
AIがつくった草案の最終判断は人が担う、という線引きが明確なのが印象的です。
士業の仕事も、手を動かす部分と考える部分をどう切り分けるかが問われていると感じます。
【参考:日本経済新聞(トーマツ 会計士の負担軽く)】
◯9/5(土)「金利が選別を始める。」



長期金利の指標である10年物国債の利回りが1日に3%をつけ、30年ぶりの高い水準になりました。
金利には、投資先を選別する機能があります。
低すぎれば採算の合わない案件にもお金が回り、高すぎれば真っ当な投資まで止まってしまいます。
借入で設備を入れる判断は、これまで以上に「回収できるか」を問われることになりそうです。
人への投資も同じで、採用や賃上げの原資をどこから生むのかを問い直す時期だと感じます。
【参考:日本経済新聞(長期金利3%、30年ぶり水準 政府・企業に選別迫る 「規律ある投資」必須)】
◯9/4(金)「倉敷の信金もAIへ。」



岡山県倉敷市の玉島信用金庫が、資料作成の補助や営業のロールプレイングで生成AIを使い始めました。
200名を超える全職員がAIチャットを使えるようにし、相続事務などの質問には信金内の資料を学んだAIが答えるそうです。
顧客情報や機密情報は入力しない運用にして、安全面には配慮しています。
生まれた時間は、顧客を訪ねて悩みを聞くような仕事にあてる方針だといいます。
規模の大小よりも、空いた時間を何に使うかを先に決めているかどうかが差になると感じます。
【参考:日本経済新聞(生成AIが資料作成補助 玉島信金 詐欺防止啓発動画も)】
◯9/3(木)「AI課長が指導役に。」



総務省で、課長の経歴や資料を読み込ませた「AI課長」が若手職員の指導役を務めているそうです。
政策の起案から資料の添削、他省庁との交渉術まで相談でき、時間を選ばず何度でも壁打ちできると好評だといいます。
一方で、下調べや打ち合わせの準備を部下に頼むことが減ったという声も出ています。
ベテランからは、目先の生産性は上がっても次の世代が育つとは限らないという懸念が上がっています。
AIに回す仕事と、経験のためにあえて人にやらせる仕事を分けておくことが大切です。
【参考:日本経済新聞(役所もいざAI(上)「AI課長」が官僚育てる? 政策起案や交渉術指南)】
◯9/2(水)「雇用代行に届出義務。」



厚生労働省が、障害者雇用の代行事業者に対する規制の検討を始めました。
企業に代わって職場と仕事を用意する事業者に、事業開始の届け出を法律上の義務とする案です。
法定雇用率の引き上げで需要が伸び、昨年10月末には46の事業者に1800を超える企業が利用していたそうです。
雇用管理を丸投げし、障害者が仕事を与えられないまま放置される例が問題になっていました。
代行を使っても雇用主としての責任は移らないので、仕事の中身と本人の様子は自社で把握しておくことが大切です。
【参考:日本経済新聞(障害者雇用代行の届け出義務検討 厚労省が規制強化)】
◯9/1(火)「資本金6倍で9割減。」



日本経済新聞が、外国人の起業家や専門職が支えるスタートアップの現状を取り上げています。
起業向けの在留資格「経営・管理」は、必要な資本金が500万円から3000万円へと6倍に引き上げられました。
ペーパーカンパニーによる不正利用を防ぐためですが、新規の申請は9割以上減ったそうです。
東京商工リサーチの調査でも、外国人経営者のおよそ半数が何らかの影響を受けると答えています。
不正を止める網はまじめにやっている方にも同じようにかかるので、要件が変わったときは自社が満たしているかを早めに確かめることが大切です。
【参考:日本経済新聞(新興企業 増える外国人人材 多国籍チームで開発/「在留」厳格化に不安の声)】
◯8/31(月)「分配率は数え方次第。」



日本経済新聞の「やさしい経済学」で、明治学院大学の室和伸教授が労働分配率の測りにくさを解説しています。
労働分配率は労働所得を付加価値で割った数字ですが、どこまでを労働の取り分と数えるかが曖昧なのだそうです。
自営業の方や開業医の所得には、働いた報酬と設備から生まれた収益が混ざっています。
減価償却を付加価値に含めるかどうかでも、同じ実態から違う数字が出ます。
賃上げの判断で自社の分配率を見るときも、他社と比べるより数え方をそろえて経年で追うことが大切です。
【参考:日本経済新聞(AI時代の労働分配率(2) 揺らぐ「労働」と「資本」の境界)】
◯8/30(日)「辞めないから採らない。」



日本経済新聞が、銀行の2027年度の新卒採用が5年ぶりに減る見込みだとまとめました。
3メガバンクの採用計画は合計2180名で、今春より5%ほど少なくなるそうです。
背景にあるのはAIによる業務効率化と、若手の離職が減ったことだといいます。
三重県の百五銀行では、5年前に2割を超えていた入行3年以内の離職率が、いまは1割まで下がったとのこと。
採用の人数を積み増すより、辞めない理由をつくる方が先だと感じます。
【参考:日本経済新聞(銀行新卒採用、来年度5年ぶり減 AIで業務効率化 売り手市場に転機)】
◯8/29(土)「8割超に違反が出る。」



厚生労働省が、トラックやバス、タクシーなど自動車運転者を使う事業場への昨年の監督指導の結果を公表しました。
4123事業場のうち、8割を超える事業場で法令違反が見つかっています。
違反が多いのは労働時間で約4割、割増賃金の不払いも2割ほどありました。
改善基準告示の違反は半数を超え、1日の拘束時間を守れていないケースが最も多かったそうです。
拘束時間は日々の運行の積み重ねで超えるので、日報を月末にまとめて見るのではなく、その週のうちに確認する仕組みをつくることが大切です。
【参考:労働新聞(8割超に違反発覚 トラックなど監督指導で 厚労省)】
◯8/28(金)「最賃、10月に上がる。」



東京地方最低賃金審議会が、都の最低賃金を54円引き上げて1280円とするよう答申しました。
使用者側は原資の確保を理由に発効日を遅らせるよう求めましたが、合意には至らず10月1日発効の見込みです。
岡山県はすでに57円上げの1104円が答申され、10月2日から初めて1100円を超えます。
県内では100名未満の事業所で8万名を超える方が影響を受ける見込みだそうです。
発効まであとひと月あまり、対象者の洗い出しと時給の見直しは9月のうちに済ませておくことが大切です。
【参考:労働新聞(東京の最賃1280円に 54円の引上げを答申 東京地賃審)、岡山労働局(岡山県最低賃金57円引上げを答申)】
◯8/27(木)「危険は絵で伝える。」



茨城の常総労働基準監督署が、管内で外国人労働者の労災が多発しているとして、分かりやすい表示による対策を呼びかけています。
昨年の労災による死傷者313名のうち外国人は44名で、全体の約14%を占めたそうです。
原因として挙がっているのは業務経験の浅さと日本語の理解不足で、職場の危険が十分に伝わっていないとみています。
対策のポイントは、写真やピクトグラムで一目で分かる標識と、母国語や「やさしい日本語」での安全衛生教育です。
言葉で伝えたつもりでも伝わっていないことは日本人同士でも起こるので、危険は絵と合図で示すことが大切です。
【参考:安全スタッフ(被災労働者の14%が外国人 一目で分かる表示の工夫を 常総労基署)】
◯8/26(水)「退職金の不支給に壁。」



歯科技工業の会社が不正な経費申請を理由に退職金を全額不支給とした事案で、東京地裁は1000万円超の支払いを命じました。
この方は20年以上営業所の責任者を務め、同行していない人物の名前で会食や出張の経費を申請していました。
それでも裁判所は、経費の範囲を定めた規定がなく責任者任せだったこと、これまで注意処分を受けていなかったことを挙げ、功労を消すほどの行為ではないと判断しています。
退職金の不支給が認められるのは、長年の功労を帳消しにするほど重大な非違行為に限られるのが裁判所の一貫した考え方です。
不正が出てから慌てて全額不支給とするのではなく、経費のルールを定め、問題があれば都度注意して記録を残しておくことが大切です。
【参考:労働新聞(退職金 1000万円超の支払い命令 不支給事由を認めず 東京地裁)】
◯8/25(火)「時価採用は規則から。」



日本経済新聞が、高度専門人材を市場価値に見合う高賃金で迎えるため、就業規則を整える大手企業の動きを取り上げていました。
SOMPOはAIや法務などの専門人材をグループで一括採用し、30代前半でも年収千数百万円以上を出せる仕組みを始めたそうです。
驚いたのは、年功型の会社が急に高賃金を出そうとすると、給与規定に根拠がないことが最大の壁になるという指摘です。
調整給の上乗せでしのぐと、支給が恒久化して基本給と同視され、残業代や退職金まで膨らむ危険があります。
特別な処遇で迎えたい人材がいるなら、先に規定の根拠を整えておくことが大切です。
【参考:日本経済新聞(高度専門人材を「時価採用」 SOMPOや富士通、ジョブ型の高賃金制度 就業規則整備で競争力)】
◯8/24(月)「上限超えは送検に。」



佐賀労働基準監督署が、トラック運転者4名に違法な時間外労働をさせたとして、運送会社と副社長を書類送検しました。
時間外と休日労働を合わせて、最長で月136時間近くに達していたそうです。
会社が自ら結んだ36協定の上限は月120時間で、これを超えたことが労働基準法違反にあたるとされています。
労基署は、ドライバーの退職が続いて人手が足りず、仕事を断れなかったことが背景にあるとみています。
9月から労基署の一律指導は緩みますが、協定の上限を超えれば送検されることは変わらないので、まず自社の36協定を確認しておくことが大切です。
【参考:労働新聞(月136時間残業させ送検 佐賀労基署)】
◯8/23(日)「AIの安全を測る人。」



AIの安全性を評価する政府機関が、年内にも人員を今の2倍の60名に増やします。
2024年にできた「AIセーフティ・インスティテュート」で、将来は英国と同じ200名規模を目指すそうです。
力を入れるのは産業界向けの指針づくりで、医療や製造業など業界ごとに使い方が違うため、実態に応じたガイドをまとめます。
導入を検討する企業がリスクを評価できるツールの開発も進めるとのこと。
AIを入れるかどうかより、どう安全に使うかが問われる段階に来ていると感じます。
【参考:日本経済新聞(政府機関、AI評価人員を倍増 産業界の指針づくり急ぐ)】
◯8/22(土)「AIが上司になる日。」



厚生労働省が、労働基準法上の「労働者」の定義を見直す検討を進めています。
背景にあるのはアプリ経由で単発の仕事を請け負うギグワーカーの保護で、判断のもとになっている報告書は1985年のものです。
これまでは会社の指揮監督下にあるかで判断してきましたが、いまは人ではなくAIが仕事を割り振り、報酬まで調整する例が出ています。
ILOも6月に、プラットフォームで働く方を守る初の国際条約を採択しました。
業務委託でも実態として細かく指示していれば労働者と判断され得るので、契約の名前ではなく指示の中身を点検しておくことが大切です。
【参考:日本経済新聞(「AIの監督下」は労働者? ギグワーカー保護強化へ 厚労省、定義見直し検討)】
◯8/21(金)「45時間指導が変わる。」



厚生労働省が9月から、労働基準監督署による残業削減の指導を緩めます。
これまでは特別条項で月100時間未満まで残業できる企業にも、月45時間以内に収めるよう一律に求めていました。
今後は健康を確保する措置をとっているかを見て、柔軟に対応するそうです。
ただ36協定の上限そのものは変わらず、健康障害のリスクが高い場合はこれまで通り厳しく対応するとしています。
指導が緩んだと受け取って社内の基準まで下げるのは危うく、面接指導や勤務間インターバルを実際に回すことが大切です。
【参考:日本経済新聞(「残業45時間」 来月から一律指導緩和 厚労省、健康確保には配慮)】
◯8/20(木)「AIが設計を速める。」



ホンダが、自動車の衝突安全技術の開発にAIを活用します。
AIが車両のデザインや設計の修正案を瞬時に複数出し、人のデザイナーが最適なものを選ぶ形にするそうです。
これまで人同士でやっていた擦り合わせの一部を任せ、開発期間を4割以上短くすることを目指しています。
既存の大規模言語モデルを自社向けに設計し直し、衝突安全データの蓄積や運用も見直したとのこと。
案を出すのはAI、決めるのは人という線引きが明快で、この分け方は業種を問わず参考になると感じます。
【参考:日本経済新聞(ホンダ、安全設計にAI 開発4割短縮 中国勢に対抗)】
◯8/19(水)「値上げがやっと通る。」



日本経済新聞が、鋼管の流通価格がほぼ4年ぶりに上昇したと伝えています。
ガス管や構造用管の取引価格は前月より1〜4%上がり、ガス管は記録をさかのぼれる2005年以降で最高値になりました。
メーカーが値上げを表明してから浸透までは時間がかかり、安い在庫がなくなってようやく受け入れられた形です。
中小企業庁の調査では、原材料費や労務費の価格転嫁率は5割台で足踏みが続いています。
価格に乗せられなければ賃上げの原資も出てこないので、粘り強く交渉を続けることが大切です。
【参考:日本経済新聞(鋼管4年ぶり上昇、前月比1〜4%高 材料費の転嫁進む)】
◯8/18(火)「就活セクハラに歯止め。」



改正男女雇用機会均等法が10月に施行され、就職活動中の学生をセクハラから守る対策が企業に義務づけられます。
これまでは雇っている社員が対象で、雇用関係のない就活生は法律の死角になっていました。
厚生労働省の調査では、インターンシップ中に被害を受けた若手社員が3割、それ以外の就活中も3割を超えています。
一方で相談窓口の設置や社員研修まで手を打っている企業は1割にも届きません。
OB訪問やインターンで学生と社員が接する機会は増える一方なので、面談のルールを決めて社内に周知しておくことが大切です。
【参考:日本経済新聞(相次ぐ被害、防止徹底を 就活セクハラ、企業に対策義務化)】
◯8/17(月)「高度人材の壁が上がる。」



政府が、外国人を「高度専門職」に認定する基準を厳しくする方針です。
学歴や年収を点数化するポイント制で、年収の条件を引き上げ、一部の評価項目の廃止も検討しています。
70点で在留期間5年の資格が得られ、80点あれば永住に必要な在留年数が10年から1年に縮まる仕組みです。
2012年の開始から賃金水準が上がったため、計算方法を初めて本格的に見直すそうです。
永住許可の要件も10月に厳しくなる見通しで、外国人材の受け入れは量から質へ移りつつあると感じます。
【参考:日本経済新聞(高度外国人材、年収条件引き上げ 政府、認定基準厳しく)】
◯8/16(日)「組織の壊し方に学ぶ。」



以前、帝国データバンクのコラムで、CIAの前身組織が戦時中に作った「サボタージュ・マニュアル」が紹介されていました。
敵国に潜入したスパイが、組織の生産性をこっそり下げるための指南書です。
中身は「何事も会議に回す」「委員会は5名以上にする」「前回の決定を蒸し返す」「手続きと承認を増やす」といったものです。
破壊工作の手口が、いわゆる大企業病の症状とそっくりだという指摘です。
会議や承認が増えてきたら、知らないうちに組織を壊す側に回っていないか、疑ってみることが大切です。
【参考:帝国データバンク(組織の壊し方)】
◯8/15(土)「残業は1分単位で。」



タイムカードを15分や30分単位で丸めて集計する運用は、原則として認められていません。
労働時間は1分単位で把握するのが原則で、切り捨てた分は賃金の全額払いの原則に反してしまいます。
例外は1か月の残業時間などを合計したときだけで、30分未満の端数は切り捨て、30分以上は1時間への切り上げが認められています。
18時3分の退勤でも、その3分は本来支払いの対象です。
昔ながらの15分刻みが残っている会社は今も見かけるので、集計ルールを一度点検しておくことが大切です。
【参考:HR NOTE(タイムカードは1分単位で管理すべき?端数処理の考え方を解説)】
◯8/14(金)「定年延長に追い風。」



厚生労働省が今年度から、65歳超雇用推進助成金を拡充しています。
定年の廃止や66歳以上への引き上げ、66歳以上の継続雇用制度の導入に対する助成額が増え、上限は160万円から240万円になりました。
これまで1事業主1回限りだった支給も、制度を段階的に見直せば複数回受けられるようになっています。
例えば60歳以上の方が10名以上いる企業が、希望者全員を対象に66〜69歳までの継続雇用制度を導入すると、90万円が支給されます。
定年や継続雇用の見直しはいずれ避けて通れないテーマなので、助成金が使えるうちに着手することが大切です。
【参考:労働新聞(65歳超雇用助成金 定年廃止・引上げへ支援拡充 複数回受給も可能に 厚労省)】
◯8/13(木)「残業代の基礎に穴。」



東洋大学が教職員の残業代の一部未払いで、労働基準監督署から是正勧告を受けていたことが分かりました。
残業代を計算する基礎となる月額給与から、住宅手当を誤って除外する運用が20年以上続いていたそうです。
未払いは年間1800万円ほどとみられ、大学は「適法だと事実誤認していた」と説明しています。
住宅手当は、家賃など住宅費に応じて支給額が変わる場合は基礎から除けますが、一律の定額支給なら含めなければなりません。
手当を新設したり変えたりするときは、残業代の基礎に入るかどうかまで点検しておくことが大切です。
【参考:読売新聞オンライン(東洋大が残業代未払い、20年以上・年間1800万円か…労基署が是正勧告)】
◯8/12(水)「枠の残りが見える化。」



出入国在留管理庁が7月から、特定技能の受け入れ上限にどれだけ近づいたかを示す「上限達成率」の公表を始めました。
3月末時点で外食業は95%を超えてすでに新規受け入れが停止し、飲食料品製造業や建設も7割前後に達しています。
外食業の停止は実施の2週間ほど前に通告され、採用選考の打ち切りを迫られた企業もあったそうです。
公表には、枠の残りを早めに示して駆け込みや混乱を防ぐ狙いがあります。
外国人材を戦力の柱にするなら、上限のない特定技能2号への移行や来年度に始まる育成就労まで含めて、次の一手を描いておくことが大切です。
【参考:日本経済新聞(外国人受け入れ、上限迫る 食品製造72%・建設は67%… 企業の採用計画に影響 外食95%、すでに停止)】
◯8/11(火)「非正規にも家族手当。」



厚生労働省が同一労働同一賃金の指針を初めて改正し、10月から適用されます。
パートや契約社員でも、更新を繰り返して継続的な勤務が見込まれる方には、正社員と同じ家族手当を支給しなければならないと明記されました。
是正のために正社員の手当を削るのは望ましくない、ともはっきり書かれています。
労働局の是正指導も2年で20倍以上に増えているとのこと。
10月まで残り2か月ほど、手当の支給要件が正社員基準のままになっていないか、賃金規程を点検しておくことが大切です。
【参考:日本経済新聞(家族手当「非正規社員にも」 「同一労働同一賃金」の指針改正 厚労省、待遇格差改善へ)】
◯8/10(月)「暑さは時間で避ける。」



埼玉労働局が、建設業に向けて1年単位の変形労働時間制の周知と導入支援を強化するそうです。
猛暑の時期の所定労働時間を短くし、その分を気温がピークとなる時間帯の休憩の延長に充てる使い方を想定しています。
夏の業務量が読みにくい事業者には、起算日を受注の見通しが立つ7月以降にする案も示すとのこと。
変形制は繁忙期に長く働くための制度と思われがちですが、暑い時間に働かせないための道具にもなります。
熱中症対策は設備や水分補給だけでなく、労働時間の設計から考えることが大切です。
【参考:労働新聞(変形制周知を強化 猛暑対策取り組む建設業へ 埼玉労働局)】
◯8/9(日)「カスハラに断る力を。」



厚生労働省が、カスハラで患者との信頼関係が壊れた場合は薬剤師が調剤を拒否できるという解釈を通知で示しました。
暴力や人格否定、執拗な謝罪要求などが例に挙げられ、カスハラかどうかは10月施行の改正労働施策総合推進法と同じ基準で判断するそうです。
日本薬剤師会の調査では、カスハラ対応に30分以上かかったという回答が半数近くを占め、1週間以上に及んだケースも5%ほどあったとのこと。
国が「断ってよい場面」を示したことは、現場で働く方を守るうえで大きいと思います。
10月の義務化に向けて、どこからがカスハラなのか、断る場合はどう対応するのかを社内で決めておくことが大切です。
【参考:労働新聞(カスハラ 信頼破壊は調剤拒否可能 未払い継続も対象に 厚労省)】
◯8/8(土)「休職の通算が効かず。」



私傷病休職の満了で自然退職とした扱いを東京地裁が無効と判断し、1000万円を超えるバックペイの支払いを命じました。
就業規則には「休職期間の途中で復職した場合は前後の休職期間を通算する」という規定がありました。
ただこの方は期間を使い切ってから復職したため、途中復職にあたらず通算できないとされています。
会社は規定の趣旨からの類推適用を求めましたが、条文の書きぶりを理由に退けられました。
規定は書いてあるとおりにしか働かないので、就業規則の文言は一字一句を確認しておくことが大切です。
【参考:労働新聞(私傷病休職 中断規定適用を認めず 満了後は対象外に 東京地裁)】
◯8/7(金)「AIで残業が増える。」



経済財政白書が、AIを使う頻度が高い人ほど残業が長い傾向を指摘しました。
調査では対象業務の作業時間が2割弱減ったのに、業務時間が短くなったと答えた方は4分の1にとどまっています。
空いた時間に別の仕事が入ったり、使い方を教える役が集中したりしているようです。
定型的な書類作成は7割ほどの企業がAIへの置き換えを考えており、労務管理も半数を超えています。
効率化した分をどう扱うかを先に決めておかないと、負担だけが増えていくことになります。
【参考:日本経済新聞(AI使うほど残業長く 別業務や指導に時間)】
◯8/6(木)「実質賃金が6カ月増。」



厚生労働省が6月の毎月勤労統計を発表し、実質賃金が6カ月連続でプラスになりました。
夏のボーナスが押し上げた形で、日経の調査では全産業の平均が初めて100万円を超えたそうです。
ただ規模別のボーナスは、500名以上の事業所が0.7%増にとどまる一方、5〜29名の事業所は6%ほど伸びています。
業績が厳しくても人をつなぎとめるために上げる、防衛的な賃上げがにじんでいます。
価格転嫁率は5割台で頭打ちなので、賃上げの原資が続くかが今後の分かれ目だと感じます。
【参考:日本経済新聞(実質賃金プラス、夏ボーナスが寄与 6月1.6%増、6カ月連続上昇)】
◯8/5(水)「部品一つで止まる。」



熊本地震で被災した工場の停止が、本州のメーカーにも広がっています。
ホンダは国内唯一の二輪拠点である熊本製作所を7日まで止め、部品が届かない埼玉と三重の四輪工場も今週停止します。
三菱自動車も倉敷の水島製作所で一部車種を止めていましたが、5日にも復旧する見込みです。
在庫を多く持たない供給網では、部品が一つ欠けるだけで遠く離れた工場まで止まってしまいます。
自社に被害がなくても仕事が止まることはあるので、休業時の賃金の扱いを平時に決めておくことが大切です。
【参考:日本経済新聞(熊本地震、自動車工場の停止長引く 部品供給滞る)、Honda(令和8年(2026年)熊本地震に伴う国内の生産拠点の稼働状況について)】
◯8/4(火)「原発、7割が採用難。」



政府が2040年代までに原発を最大5基建て替える方針を正式に決めました。
ただ関連企業への調査では、約7割が必要な人数を確保できていないそうです。
大学で原子力を教える教員も2004年度から約2割減り、40歳以下では4割以上減っています。
建設需要が止まっていた間に、採用も教育も細ってしまった形です。
仕事が途切れると人と技術はこれほど早く失われるのかと、あらためて考えさせられました。
【参考:日本経済新聞(原発産業、人材確保ネックに 企業の7割が採用難)】
◯8/3(月)「AIが転職を促す。」



日本経済新聞がITエンジニア572名にAIとキャリアの調査をしていました。
7割超が日常的にAIを使い、約4割が業務の負担が減ったと実感しているそうです。
一方で約半数がAIをきっかけに転職を意識しており、20代では実際に転職した方も目立ちました。
それでも今後も人間の関与が必要だという回答は9割を超えています。
効率化の手応えと仕事を失う不安は同時に起きるので、AIを入れる側は役割の描き直しまで示す必要があると感じます。
【参考:日本経済新聞(「AI理由に転職意識」半数 ITエンジニア、キャリア模索)】
◯8/2(日)「高専卒に大卒の待遇。」



日本経済新聞が高専卒の初任給を大卒並みにする企業の動きを取り上げていました。
鳥取のスタートアップはAI部門で最大40万円超を提示し、宮崎銀行やTSMC系のJASMも大卒と同水準にしているそうです。
高専卒は20歳ほどで就職するぶん待遇は低めが一般的でしたが、後から格差に気づいて7〜8年で辞める方もいたとのこと。
文部科学省は高専卒への学位授与を検討し、慶応大学も2028年度から高専卒の編入受け入れを始めます。
年齢や学歴ではなく任せる仕事で処遇を決める考え方は、高専に限った話ではないと感じます。
【参考:日本経済新聞(過熱する新卒採用(下)初任給「大卒並み」広がる 政府、学位の格差も是正へ)】
◯8/1(土)「失業給付が上がる。」



雇用保険の基本手当日額が、8月1日から引き上げられました。
上限は年齢に応じて200円前後上がり、45歳以上60歳未満では9110円になります。
下限額も2411円から2562円に上がりました。
毎月勤労統計の平均給与の伸びに連動する仕組みで、高年齢雇用継続給付などの限度額も引き上げられています。
賃上げが給付にも回ってきた形なので、退職の相談を受けたときは新しい額で説明したいと感じます。
【参考:厚生労働省(雇用保険の基本手当日額等の変更)】
◯7/31(金)「求人が4カ月ぶり増。」



厚生労働省が、6月の有効求人倍率は1.18倍で4カ月ぶりに上昇したと発表しました。
完全失業率は2.5%で横ばいです。
背景には、AIの普及で半導体の需要が伸び、電子部品やデバイスの製造業で新規求人が増えたことがあるそうです。
求人の持ち直しが特定の産業から始まっている点は、採用計画を考えるうえで見ておきたいところです。
自社の業界に波が来てから慌てないよう、受け入れの準備だけ先に整えておけると強いと感じます。
【参考:日本経済新聞(6月の有効求人倍率1.18倍、4カ月ぶり上昇)】
◯7/30(木)「地方の最賃が先行。」



中央最低賃金審議会が、2026年度の最低賃金の引き上げ額の目安をまとめました。
全国平均は55円増の1176円で、地方の目安は都市部より2円多く積まれています。
労働者側が求めていた低額県への上乗せが通り、2年続けて地方が都市部を上回りました。
岡山の目安は56円で、そのとおりなら現在の1047円が1103円になります。
毎年この幅で上がるとなると、賃金表の見直しは秋の恒例作業になってきたと感じます。
【参考:日本経済新聞(最低賃金の全国平均1176円に 26年度目安、55円引き上げ/最賃、低額県の上乗せ要求 地域差200円超)】
◯7/29(水)「直前キャンセルを問う。」



スポットワークで働く9名が直前のキャンセルによる未払い賃金などを求めた集団訴訟で、タイミーが請求の棄却を求める答弁書を出しました。
企業都合の135件のキャンセルが対象で、請求額は未払い賃金と慰謝料を合わせて約310万円です。
争点は、賃金の支払いを代行しキャンセルのルールを定めている仲介事業者にも責任があるかどうかです。
直接雇う側でも、労働契約が成立した後に会社都合で取りやめれば、休業手当などの問題になり得ます。
便利さの裏側にある直前の変更をどう扱うかは、スポットワークを使う会社にとって他人事ではないと感じます。
【参考:労働新聞(タイミーが応訴請求棄却求める 集団訴訟・弁論期日)】
◯7/28(火)「心の労災が最多続く。」



厚生労働省が、仕事のストレスによる精神障害の労災認定は2025年度に1082件だったと発表しました。
7年連続の過去最多で、原因として目立つのはパワハラだそうです。
請求件数も最多を更新しましたが、認定されたのは決定件数の約3割にとどまります。
厚労省は、ハラスメント防止の取り組みや報道で社会的な認識が広がったことが背景にあると見ています。
件数の増加は職場の悪化だけでなく、声を上げやすくなった表れでもあるのだと感じます。
【参考:日本経済新聞(仕事ストレスで精神障害、労災認定が7年連続最多 昨年度)】
◯7/27(月)「実績で年休を決める。」



厚生労働省が、シフト制で働く方の雇用管理に関する留意事項を改正しました。
所定労働日数を定めていない場合は、過去の実績をもとに年次有給休暇の付与日数を算出してよいと明確にしています。
入社から半年後は最初の6カ月の労働日数を2倍した日数、その後は前年の実績を、1年間の所定労働日数とみなす形です。
そのうえで、所定労働日数を決めていないことを理由に年休を与えない対応は認められないとしています。
シフト制の年休は現場でも判断に迷いやすいので、基準がはっきりしたのは実務的にありがたいと感じます。
【参考:労働新聞(実績から年休算出可能に シフト制留意事項を改正 厚労省)】
◯7/26(日)「着替えは労働時間か。」



厚生労働省が、労働時間の考え方をまとめたパンフレットを公表しました。
着替えの時間は、制服や作業着の着用が任意だったり、自宅から着てくることを認めている場合は労働時間に当たらないと明示しています。
夜間の勉強会も、弁当は出すが参加を強制せず、不参加でも不利益がなければ労働時間ではないとしています。
一方で、形式上は自由参加でも、受講が正社員登用の要件でシフトまで調整していたケースは、事実上の強制として労働時間に算入するとしました。
同じ「自由参加」でも扱いは実態で分かれるので、社内での呼び方より運用の中身を点検しておきたいと感じます。
【参考:労働新聞(“着替え”扱いを明示 労働時間の考え方で冊子 厚労省)】
◯7/25(土)「特定技能の枠が埋まる。」



東京商工会議所が、特定技能と育成就労の受入れ上限を機動的に見直せる体制づくりを国に要望しました。
外食業では特定技能1号が上限の5万人に届く見込みとなり、4月から新規の受入れが原則止まっています。
会員企業からは「外国人の受入れを見込んで採用計画を立てたのに、ビザが取れない」という声が出ているそうです。
政府は2028年度末までの受入れ枠を全体で約123万人としていますが、分野ごとの枠は先に埋まることがあります。
外国人材を前提に人員計画を組むなら、枠の残りや停止のリスクまで見ておく必要があると感じます。
【参考:労働新聞(特定技能育成就労 機動的に上限見直す体制を 外食業は停止済み 東商)】
◯7/24(金)「懲戒解雇が裏目に出る。」



東京地裁が、在職中に競業会社を立ち上げた元従業員2名への損害賠償請求を棄却しました。
会社は約100万円を求めましたが、認められた損害は社用車の高速代とパーツ代の約2万4千円だけでした。
しかも懲戒解雇が無効と判断され、慰謝料20万円との相殺で会社の請求権はすべて消えています。
分かれ目は就業規則で、懲戒解雇は「度重なる注意、制裁を受けても改めないとき」と定めており、その段階を踏んでいませんでした。
自社が決めた手順を飛ばすと、言い分が正しくても通らなくなるのだと感じます。
【参考:労働新聞(職務専念違反損害 相殺により会社請求を棄却 解雇無効の慰謝料と 東京地裁)】
◯7/23(木)「早期離職の代償が増す。」



日本経済新聞が、中途採用した社員が早期に辞めた場合の企業の損失額を試算しました。
年収500万円台の方が半年で離職すると、損失は1人あたり約600万円で、5年前より4割ほど増えたそうです。
内訳は在籍中に支払った給与などが半分強、人材紹介や求人広告といった採用費用が約3割を占めます。
賃上げと採用単価の上昇が、そのまま「辞められたときの痛手」に跳ね返っている構図です。
採用にお金をかけるほど、入社後の受け入れや期待値のすり合わせを丁寧にやる価値が大きくなると感じます。
【参考:日本経済新聞(中途の早期離職 企業損失4割増、25年、20年比で、賃上げや採用コスト増で)】
◯7/22(水)「人事とAIを束ねる。」



メルカリが、技術部門トップの木村俊也氏にCHRO(最高人事責任者)とCAIO(最高AI責任者)を兼務させる人事を発令しました。
AIが自律的に仕事をこなす「AI社員」と人の社員が一緒に働く組織を、1人の責任者がまとめて設計する狙いだそうです。
新しい業務をAIに任せるか、人を雇って任せるか、同じ土俵で考える時代が近づいています。
一方で同社は、新サービスを考えたり投資を決めたりするのはあくまで人間で、AIはその補佐役と整理しています。
「この仕事はAIと人のどちらが担うか」という問いが、規模を問わず人事の仕事に含まれていくと感じます。
【参考:日本経済新聞(メルカリ技術トップ、人事を兼務 人とAI溶ける境界線)】
◯7/21(火)「霞が関も勤怠一元化。」



政府が、省庁ごとにばらばらだった国家公務員の勤怠管理を共通システムに統一します。
超過勤務を一元的に把握し、「ブラック霞が関」と呼ばれる働き過ぎの是正や人員配置の見直しにつなげる狙いです。
パソコンの起動と終了の時刻を記録し、それをもとに出退勤の入力を促す仕組みを検討しているそうです。
2027年度に人事院やデジタル庁などで試験導入し、将来は全省庁に広げる予定です。
パソコンの記録などで労働時間を客観的に把握することは民間企業ではすでに求められているもので、まず実態を正しく測ることが働き方を変える第一歩だと感じます。
【参考:日本経済新聞(省庁の勤怠管理、統一へ 政府、「働き過ぎ」是正探る)】
◯7/20(月)「シニア労災に備えを。」



日本経済新聞が、高齢の働き手に合わせて職場を見直す「エイジフレンドリー」の広がりを伝えています。
4月に施行された改正労働安全衛生法で、シニアの労災を防ぐ環境づくりが事業者の努力義務になりました。
60歳以上で仕事中にけがをし4日以上休んだ方は昨年約4万2千名と過去最多で、全体の3割を超えたそうです。
それでも高齢者向けの対策をとる事業所は2割弱にとどまり、「うちのシニアは健康だから」と必要性を感じない会社が多いといいます。
手すりや照明、段差の解消といった足元の見直しは、経験豊富なベテランに長く活躍してもらうための投資で、人手不足の今こそ着手したいところです。
【参考:日本経済新聞(シニア労災防げ 職場見直し 法改正で努力義務に)】
◯7/19(日)「元社員を再び戦力に。」



オートバックスセブンが、定年退職者を含む元従業員を対象にした「アルムナイ採用」を始めたそうです。
退職後1年以上を条件に、社外で培った知識や経験を持ち帰ってもらう狙いだといいます。
採用は最長70歳まで、筆記試験など一部の選考を省いて迎え入れるとのこと。
気心の知れた即戦力を呼び戻せるうえ、採用コストや定着の面でも利点が大きい仕組みです。
「辞めたら縁が切れる」のではなく、退職者と良い関係を保っておくことが、これからの採用では効いてくると感じます。
【参考:労働新聞(定年退職者含めアルムナイ採用 オートバックス)】
◯7/18(土)「社保逃れに調査の目。」



ある保険代理店が、社会保険料を不適切に低く抑える「社保逃れ」の疑いで、業界団体の調査を受けているそうです。
募集人の給与を固定給と歩合給に分け、歩合給の部分を社会保険料の算定に含めていなかったとされています。
別の代理店でも、営業社員を別法人にぶら下げ、給与を委託費に置き換えていた疑いが出ています。
名目を変えても実態が労働の対価である以上、社会保険料の対象から外すことはできません。
目先の保険料を抑えるより、正しく算定して信用を守るほうが結局は近道だと感じます。
【参考:日本経済新聞(保険代理店で「社保逃れ」か 業界で横行の恐れ、調査へ)】
◯7/17(金)「AI開発へ情報特例。」



改正個人情報保護法が成立しました。
これまで個人情報を集めたり他社へ渡したりするには本人の同意が必要でしたが、統計をつくる目的なら同意なしでも使える特例ができます。
AIは大量のデータで学ぶため、その材料を集めやすくする狙いです。
ただしネット上の病歴や犯罪歴まで同意なく集められるので、不安を覚える方も多いはずです。
便利さと引き換えに、情報を扱う企業の責任はこれまで以上に重くなると感じます。
【参考:日本経済新聞(個人情報の安全な利用がAI社会の礎だ(社説))】
◯7/16(木)「最賃、昨年超え要請。」



厚生労働省の中央最低賃金審議会で、2026年度の最低賃金の目安づくりが本格化しています。
労働側は食品価格の高騰を理由に、昨年を上回る大幅な引き上げを求めました。
直近では食料の物価が前年より5%近く上がり、収入の低い世帯ほど家計に占める食費の割合が高く、打撃が大きいそうです。
一方の使用者側は、30人未満の小さな事業所の賃上げが約3%にとどまるとして、中小の支払い能力に見合った慎重な判断を求めています。
目安は全国平均で1100円台後半が焦点ですが、暮らしを守る賃上げと、払い続けられる経営の両立をどう描くかが問われていると感じます。
【参考:日本経済新聞(最賃上げ「昨年以上」要請 労働側、食品高の負担訴え 低収入層の打撃大きく)】
◯7/15(水)「監査の定型をAIに。」



監査法人アヴァンティアが、監査業務を自動でこなすAIエージェントを独自開発しました。
預金残高の確認証と帳簿を照合するような、時間のかかる定型業務をAIに任せます。
中堅法人が独自に開発するのは珍しく、若手会計士の「監査離れ」への危機感が背景にあるそうです。
空いた人手は経営者との対話や助言に振り向け、社員1人あたりの売上高を2030年までに倍増させる狙いです。
汎用AIでは揺らぎがちな作業を、工程を細かく分けて専門のAIに担わせた点が肝で、AIは人を減らす道具でなく、面倒な作業から人を解き放つ道具だと感じます。
【参考:日本経済新聞(監査のAIエージェント、アヴァンティアが独自開発 定型業務任せ負担軽く)】
◯7/14(火)「海外送金、過去最多に。」



財務省の統計で、日本から海外への送金が昨年度、過去最大の約1兆円になりました。
送金先はベトナムが最も多く、日本で働く外国人の増加を映しています。
外国人労働者は昨年10月末で約257万名と、この10年で約2.8倍に膨らみました。
送金のほとんどは母国の家族への仕送りだそうです。
人口減が続くなか外国人材への依存は一段と強まりそうで、採用して終わりにせず、安心して働き続けられる環境づくりが問われていると感じます。
【参考:日本経済新聞(海外への送金、昨年度1兆円超え 外国人の就労拡大映す)】
◯7/13(月)「AIスキルに報酬。」



大手企業が、社員のAIスキルを報酬や人事評価に反映し始めています。
ホンダはAIに精通した社員を認定し、基本給とは別に月最大15万円の手当を出すそうです。
背景には日本のAI活用の遅れがあり、生成AIの普及率は約2割で世界48位にとどまります。
ただAIを学べる環境は職種によって差があり、一律に求めると不公平感を生みかねないと専門家は指摘します。
手当や評価は活用を促す呼び水になりますが、まず誰もが学べる環境を整えることが定着の前提だと感じます。
【参考:日本経済新聞(社員のAIスキルに報酬 大手、活用促進へ考課対象に ホンダは月最大15万円)】
◯7/12(日)「10億宣言を後押し。」



中小企業庁が、売上高10億円を目指す中小企業への補助を手厚くする方針です。
経営者が「10億宣言」をすれば、設備投資などに使える補助金の上限が9千万円から1億円ほどに上がります。
計画づくりには地元の銀行や信用金庫も関わり、実現性を高める狙いです。
先行する「100億宣言」には3千社以上が名乗りを上げており、今回は成長途上のより小さな企業に裾野を広げます。
補助金はあくまで成長の呼び水で、金融機関を巻き込んで計画倒れを防ぐ設計こそが、宣言を本物にする鍵だと感じます。
【参考:日本経済新聞(中企庁、規模拡大めざす中小を支援 「売上高10億円」宣言企業に)】
◯7/11(土)「女性の起業、地方で拡大。」



日本経済新聞が、地方で創業融資を受ける女性が増えていると報じました。
2025年度に融資を受けた女性は約8千名で、10年前より約4割増え、女性比率は山口・徳島の両県で4割を超えました。
背景にあるのは自営業の両立しやすさで、出産前後に働き続ける女性は全体で7割弱にとどまる一方、自営業に限れば9割を超えるそうです。
官民をあげた起業支援が、子育て期に就業が落ち込む「M字カーブ」の解消を後押ししています。
起業が「働きやすさ」を求めた先の選択肢として根づきつつあり、両立を望む人材を手放さない工夫は雇う側にも問われていると感じます。
【参考:日本経済新聞(創業融資、女性向け41%増 働きにくさ解消へ起業(データで読む地域再生))】
◯7/10(金)「労災かくしで送検。」



福岡の北九州西労働基準監督署が、労災を報告しなかった運送会社と元役員を書類送検しました。
2023年に取引先の現場で、社員がトレーラーの荷台から転落し脳しんとうを起こした災害を、届け出ていなかったそうです。
労働者が4日以上休む労災が起きたら、会社は「労働者死傷病報告」を労基署へ出す義務があり、これを怠る「労災かくし」は安衛法違反として送検されます。
自社でなく取引先の事業場での事故でも、被災したのが自社の労働者なら、報告の義務は自社にあります。
隠すつもりはなくても報告を後回しにしがちですが、まず届け出るという基本が会社を守ると感じます。
【参考:労働新聞(荷締め作業中の災害かくし送検 北九州西労基署)】
◯7/9(木)「供給網に人権監査。」



ファーストリテイリングが、取引先工場の人権監査を厳しくする新基準を導入しました。
労働時間や賃金、安全衛生などを独自に調べる項目を設け、5月末までに世界700超の工場に広げたそうです。
背景にあるのは欧州の規制で、EUは2029年に供給網の人権管理(人権デューデリジェンス)を企業に義務づけます。
富士フイルムも代替の利きにくい調達先の一元管理に乗り出すなど、大企業が取引先の労務・人権リスクに目を向け始めています。
岡山の中小企業にとっても、大手の取引先であれば自社の労働時間や賃金の管理が「取引の条件」として問われる時代が近づいていると感じます。
【参考:日本経済新聞(ファストリ、供給網の人権を厳格管理 世界700工場で 欧州の規制強化備え)】
◯7/8(水)「正社員の求人が細る。」



厚生労働省が、5月の有効求人倍率を発表しました。
正社員に限ると0.99倍と、8カ月連続で1倍を下回りました。
新規の求人数は正社員で前年同月から約9%減り、固定費のかかる正社員の採用を控えて省力化投資に向かう企業が増えているようです。
帝国データバンクの調査でも、設備投資を計画する企業の多くが「省力化・合理化」やDXを挙げているそうです。
岡山の中小企業にとっても、人手不足が続くなかで「人を増やす」より「省力化で回す」への転換が進んでおり、採用と業務効率化のどちらに投資するかの見極めが問われていると感じます。
【参考:日本経済新聞(正社員の有効求人倍率 8カ月連続1倍割れ)】
◯7/7(火)「眠っても疲れ取れず。」



大阪公立大の森本明子教授らが、中年層の睡眠に関する研究成果を国際学術誌に発表しました。
40〜64歳の約1万1千名を調べたところ、約4割が眠っても疲れの取れない「非回復性睡眠」だったそうです。
疲れが取れている人に比べ、心身の不調を感じるリスクは2倍にのぼり、うつ病や生活習慣病を招く恐れも指摘されています。
森本教授は、その解消には仕事や家事に費やす時間を減らすことが重要だとしています。
岡山の中小企業にとっても、残業の削減は生産性だけでなく社員の健康を守る投資であり、休んでも疲れが残るという不調のサインを見逃さない目配りが大切だと感じます。
【参考:日本経済新聞(中年の4割、睡眠後も疲れ 仕事・家事の時間が影響か 大阪公立大、1.1万人を調査)】
◯7/6(月)「AIは人減らしでない。」



米IT大手のボックスが、AIを理由にした人員削減とは一線を画す考えを日本経済新聞に語りました。
生成AIで人を減らすIT企業もある中、同社は年に数百名規模の採用を続ける方針です。
AIが組織に浸透するには5〜10年かかり、当面はむしろ業務が効率化して事業拡大と採用増につながるとみているそうです。
人を減らすより在籍社員の再教育に力を入れる姿勢が、優秀な人材の確保につながっているとのことです。
岡山の中小企業にとっても、AIは人減らしの道具ではなく、今いる社員を育て直して活かす前提で向き合うことが、人材の定着につながると感じます。
【参考:日本経済新聞(米ボックス「AI解雇」と一線 年数百人の採用を継続 「在籍社員には再教育」)】
◯7/5(日)「中小賃上げ6%届かず。」



連合が、2026年春闘の最終集計を発表しました。
中小企業の賃上げ率は5%弱にとどまり、目標の6%に2年連続で届きませんでした。
全体では目標の5%を3年連続で上回った一方、中小は前年からほぼ横ばいです。
背景にあるのは価格転嫁の停滞で、コストを十分に価格へ移せた企業は3割弱にとどまるそうです。
岡山の中小企業が賃上げを続けるには、まず適正な価格転嫁で収益力を取り戻すことが欠かせないと感じます。
【参考:日本経済新聞(中小賃上げ「6%」届かず 2年連続、目標実現に壁 春季交渉、連合最終集計で4.69%)】
◯7/4(土)「介護休暇の有給に補助。」



厚生労働省が、介護休暇を有給にした中小企業に最大50万円を補助する事業を始めました。
介護休暇は1日単位や時間単位で当日でも取れる休みですが、原則は無給で雇用保険の給付もありません。
有給にしている企業はまだ3割ほどで、規模の小さい会社ほど少ないのが実情です。
背景には、働きながら介護を担う「ビジネスケアラー」が約300万名に増え、介護離職が年10万名に上る現実があります。
岡山の中小企業でも、介護休暇を有給にできれば人材のつなぎ留めに効き、補助金はその一歩を踏み出す好機になると感じます。
【参考:日本経済新聞(原則無給の介護休暇、有給導入の中小支援 厚労省、補助金最大50万円に増額)】
◯7/3(金)「配転にも期待権の壁。」



東京高等裁判所が、デスクワークから現場作業への配転命令を無効と判断しました。
会社が「担当業務がなくなればデスクワークを提示する」と明言していたため、労働者にはそう期待する合理的な理由があったとされています。
期待に反する配転は権利の濫用にあたるとされ、これに伴う昇給停止や懲戒解雇も無効となり、慰謝料50万円の支払いも命じられました。
配転は会社の裁量が広いと思われがちですが、採用時や面談での口頭の説明が後の「約束」と受け取られる点が重要です。
【参考:労働新聞(デスクワークに期待権 現業職への配転無効 東京高裁)】
◯7/2(木)「最賃1500円は緩やかに。」



高市首相が、全国平均の最低賃金を2030年代前半に1500円へ引き上げる方針を表明する見通しです。
「2020年代に1500円」としていた石破前政権の目標を、事実上先送りする形です。
前の目標では年7%を超える引き上げが必要でしたが、2034年度の達成なら年3%ほどで済みます。
中小企業には負担が重いと日本商工会議所などが見直しを求めており、それに配慮した現実的なペースといえます。
それでも1500円へ向かう流れは変わらず、岡山の中小企業も毎年3%前後の上昇を見込んで、価格転嫁や生産性向上の備えを進めておきたいところです。
【参考:日本経済新聞(最低賃金「30年代前半に1500円」 年3%超上げが条件)】
◯7/1(水)「障害者雇用にAIを。」



7月から、民間企業の障害者の法定雇用率が2.5%から2.7%へ引き上げられます。
これにより対象は従業員40名を切る規模の会社にも広がります。
日本経済新聞は、AIで仕事を細かく分けたり苦手な作業を任せたりして、障害者の活躍を後押しする企業の動きを伝えています。
雇用される障害者はこの10年で約6割増え、特に精神障害のある方の伸びが大きいそうです。
数を満たすことより、一人ひとりの得手不得手に合わせて仕事を組み立てることが、AIも力を貸せる時代の定着の鍵だと感じます。
【参考:日本経済新聞(障害者の業務 AIが広げる タスク分解や「苦手」支援/同僚も悩み相談)】