【体験談】労務トラブルで過去の対応メモに救われた話

労務トラブルにメモで備える

こんにちは、板谷です!今回は労務トラブルの初期段階から相手との対応記録を残しておくことの大切さについてです。

先日、労務トラブルの関係者になってしまった際に「自分がメモした対応記録」にとても救われました。

トラブル対応時、メールならそれ自体が記録として残りますが、電話や対面での会話内容は「言った言わない論争」に発展するため、何を言ったか、何を言われたかをメモ書きするなど必ず記録を残しておきましょう。

トラブルの匂いからメモを残す

今回の労務トラブルは私が過去に電話対応した相手(退職済み)だったため、私も関係者として参集することになりました。詳しいトラブル内容は省きますが、その相手からの最初の電話を受けたのが私でした。

1ヶ月ほど前に電話を受けた当時、相談するていで不満を伝えられ、相手の調子から「こちらを軽んじるような雰囲気」をひしひしと感じたことを覚えています。幸い、その電話はクレームの一歩手前レベルのお話だったため、こちらの事情をしっかりご説明のうえ納得していただきました。

経験上、このような相手に対応した時は必ずメモを残すことにしています。理由はシンプルで、似たパターンでのちのち大きなトラブルに発展したケースをよく見てきたからです。また、念のためこの電話直後に上司に会話内容の共有もしていました。

「トラブルになりそうな気がする」というあいまいな時点から詳細な対応記録は残しておくべきです。

予想どおり大きなトラブルに発展

トラブルは本当に突然やってきますよね。電話対応から1ヶ月後、相手から職場宛てに「お手紙」が届きました。内容はざっくり「会社全体の一連の対応に不満がある。場合によっては行政に通報する。」という内容です。

どうも私の部署以外の方々とも連絡を取っていたようで、「担当者ごとに指示があいまいだったため諸々の対応が遅れている。」とお怒りの様子でした。

結局、あらためて関係者と情報共有して会社の対応に問題がないことが分かったのですが、ここで当時残していたメモが役立ちました。

やはり当時に記録したメモには信ぴょう性があります。1ヶ月も前のお電話なので細かい部分を忘れていたり「メモを読み返すことで思い出す部分」もあり、記録の重要性をあらためて実感しました。

また「お手紙」に記載されていた内容と、私が電話でお話した内容を比べることで相手と認識に齟齬があることにも気づきました。

会話の中で何度も確認して納得していただいた事柄についても、「納得できていない」という旨がお手紙に記載されていたので、もしメモがなかったら本当に相手に納得していただいたのか「過去の自分の対応を信じきれなかった」と思います。

対応初期から記録を残すべき理由

第三者が読んでトラブル内容・対応状況が明確に理解できる記録を残せるとベストですが、なかなかそううまくはいきません。

特に「最初に何を相手に言ったのか(言われたのか)」の記録が大事ですが、トラブルの初期段階では「些細な問題」と考えて対応記録を残さないケースは多いです。そしていつの間にか問題が大きくエスカレートして「最初にどう対応したんだっけ?」と困ってしまうことはあるあるです。

記録は対応直後に近いものほど信頼性が増します。「会話直後の記録」と会話から1日後の記録では、記憶が新しい会話直後の記録の方が齟齬が少ないのは当然ですよね。

記録作業には時間がかかりますから、すべての対応記録をメモすることは現実的ではありません。しかし、「トラブルの種になりそう」と会話内容から少しでも感じたなら迷わず記録を残るべきです。

また、対応記録を残すメリットとして以下のようなものもあります。

  • 「第三者に協力を依頼する際に状況を伝えやすい」
  • 「対応マニュアルの作成時に資料として使える」
  • 「働きやすさ・人事システムの改善資料にできる」

私が対応記録を残す基準

私は「ヤバそうな気配」を相手から感じたら対応記録を残すようにしています。具体的にヤバそうな気配とは以下のようなものです。

  • 相手が高圧的、態度が悪い
  • 同じ主張を繰り返し発言
  • 喋り続ける、こちらが喋る余地を与えない
  • 説明を理解する気が感じられない
  • 不満はあるが何が問題かよく分かっていない
  • 入れ知恵している第三者がいそう
  • なぜか違和感がある

これらに当てはまる相手は、厄介な気質やトラブルの種を抱えているケースが多いです。納得してくれる方も多いと思います。上記を感じた時点で私はすぐ記録を開始します。

本当は録音できればベストです。(現在の職場は録音しない方針ですのでメモを残すようにしています。)

忘れた頃に大きなトラブルはやってくる

今回の私のケースのように労務トラブルの種は身近にあります。私たちが気づかない内にそれは育ち続け、ある日突然忘れた頃に「大きなトラブル」として目の前に現れます。

トラブル対応のために第三者に協力してもらう際にも、そのトラブル内容の共有・解決のために過去の対応記録は重要になるので、この点だけでも初期段階から対応記録を残すメリットがあります。

また、今回のようなお問い合わせ相手は「組織に対する強い不満」を持っていますので、対応記録を残すことで相手が組織に望んでいることを明らかにすることで、より働きやすい組織を作るための参考資料として役立てることもできます。

トラブルの匂いを感じたら必ず対応記録(メモ)を残しましょう。

この記事を書いた人

板谷 隆誠のアバター 板谷 隆誠 代表 社会保険労務士

岡山県倉敷市で『あなうみ社労士事務所』を運営しています。趣味はマラソンです。